SABAすたいる

スイスのくらし、旅のエッセイ、日々のできごと、おもうこと。

キャンドルの木

「キャンドルの木」と呼んでいる木があります。

枝のさきっぽから、円すい形の白い花が、空にむかっていっせいに咲くと、それはまるで、おおきな燭台にたてた、無数のキャンドルに、灯がともったようにみえるのです。

6年前のちょうどゴールデンウィークに、はじめてジュネーブにきたとき、街のここかしこにこの花が咲いていました。

「これってなんの花?」と私がきくと、夫が「キャンドルツリーだ」と教えてくれました。

それ以来、じつをいうとつい最近まで「キャンドルツリー」が正式名称だと、おもいこんでいました。

ほんとうの名前は、マロニエ(英:チェスナット)。

西洋栗の木です。

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身におぼえ、あってもなくても。

「マダムsabaは、ご在宅でしょうか?」

朝8時きっかりにかかってきた、一本の電話。

”深夜早朝の電話に、よいしらせなし”とはいうけれど、まさにそれは、借金とりからの電話でした。

「12月にご利用の、60フラン(約七千円)のお支払いが、おすみでないようですが」

身におぼえがあるか?といわれれば、これが大ありなのです。

延滞利息が加算され、支払額が三倍になった督促状を、受けとっていたのですから。。

高利貸しもびっくりの、利息にぎょうてんしたのはもちろん。

なによりも開いた口がふさがらなかったこと。

それは、督促をうけるのが、これがはじめてではなく、2度目でもなく。

じつに3度目であるということでした。

それも、督促前に、きちんと支払っているにもかかわらず、です。

eバンキングの記録も、まぎれもなく「支払い済み」になっています。

振込先、振込元ともにおなじ銀行どうし。

すでに2度、証拠書類を送付して、2度とも一件落着したはずの件なのです。

いったい何をどうこんがらがれば、こーなるの?

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クスクスを、ボナペティ。

レラは、わたしの「クスクスの先生」だ。

はじめて会ったとき。

レラがモロッコ出身ときいて、わたしが「クスクスが大好きだ」と猛アピールしたのが、そもそものことのはじまりだ。

ほどなくして、クスクス鍋と、オリーブの木鉢と、おタマと、スパイスをかついで、ウチにきてくれたレラ。

そのレシピと人がらに、すっかりハートをわしづかみにされてしまったわたしが、勝手に弟子入り宣言するかっこうで、結ばれた「師匠と弟子」のちぎりなのである。

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不定期開講の「レラのクスクス学校」。

生徒はわたしひとりなのだけど、試食係のともだちを集めては、いっしょにクスクスをつくるのを、わたしはとても楽しみにしている。

基本のレシピは、丸どりと羊肉、香味野菜、スパイスをオリーブ油でソテーしたら、トマトと野菜の水分でコトコト煮込むだけ。

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クスクスは、専用の蒸し器で蒸して、レーズンとシナモンをスープで煮詰めた「甘いソース」と、青唐辛子を煮詰めた「辛いソース」を好みでかけて食べる。

丸どりを途中でとりだして、オーブンでこんがり焼き目をつけるのがレラ流だ。

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