SABAすたいる

スイスのくらし、旅のエッセイ、日々のできごと、おもうこと。

アントネッラさんの、路地裏オステリア。ヴェネツィア、つかの間アパート暮らし

夏の終わりのヴェネツィアは、アメリカ人観光客だらけ。

経済的に幅を利かせていいはずのアジア系や、地理的に有利なはずのヨーロッパ系は、いったいどこ?

そう首をかしげたくなるほど、聞こえてくるのはアメリカ英語ばかりである。

アメリカ英語が苦手なので、ストレスセンサーが過剰反応してるだけかもしれない。

それとも、アメリカ人の声が世界標準よりデカいだけなのかもしれない。

理由はともかく。。

今日こそは、アメリカ英語が聞こえてこない、しずかな場所で食事がしたい!

その一心で、行き当たりばったり路地に入ってみつけたのが、アントネッラさんのオステリアである。

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Photo by http:// www.scattidigusto.it

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救いがたき女たちの通り。ヴェネツィア、つかの間アパート暮らし

アサリのだしと、青々しいフレッシュな香りのオリーブオイルが、たっぷりからまったモチモチの手打ちパスタ。

スパゲッティ・ボンゴレを口に運びながらわたしは、いつになく、ふかーく、心から、夫に感謝しているところである。

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ジュデッカ運河をのぞむ、ザッテレ河岸のレストラン。

カナル・グランデやサンマルコ広場からすこし外れ、アカデミア美術館やグッゲンハイム美術館の先にあるこのエリアには、ヴェネツィアにあっては貴重な、ちょっと落ち着いた空気がながれている。

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だいすきな須賀敦子さんのお気に入りの場所で、しばしばエッセイに登場するザッテレ。エッセイを読みながら「いつか訪れてみたい」とずっとおもっていた場所なのだ。

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エイミーさんのガラス。ヴェネツィア、つかの間アパート暮らし

旅にでかけたら、あそことここに行って、これを見て、あれを食べて。もりだくさんの計画と下調べをして、朝から精力的にうごきまわって、目一杯旅を楽しむ。

むかしは、そんなエネルギーがあったけれど、いま同じことをしたら病気になって倒れてしまうかもしれない。

朝はゆっくりだらだらしたいし、その日の気分と天気で行く先を決めたい。ちょっと観光してつかれたら、夕ごはんの前に昼寝のじかんもほしい。

たとえ何かを見逃したって、そのうちまた来るときのために、楽しみをとっておくと考えればいいのだ。そのうちが来るかどうか、はなはだ怪しいとしても。。

そんな旅のスタイルが、夫婦間で一致しているのはさいわいであるが、このヴェネツィアの旅で、これだけはどうしても、とアポイントメントをいれた先が、ひとつだけあった。

エイミーさんのアトリエだ。

ガラス作家のエイミーさんは、ムラーノガラスで有名なムラーノ島のはずれ(どこがはずれで、どこが中心かわからぬのだが)で、世にも美しいガラスの器やビーズをつくっている。

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