SABAすたいる

スイスのくらし、旅のエッセイ、日々のできごと、おもうこと。

マインドフルネス?

Home, sweet home!と夫。 あー、やっぱりウチがいちばん、とわたし。 旅から帰った、わが家の玄関でひたるこの幸福感。 もしかしたら、このしあわせを味わうために旅にでるのかも。 …なんて思いたくなるほど、トラベルはトラブルだらけだ。 遅れないよう、…

キャンドルの木

「キャンドルの木」と呼んでいる木があります。 枝のさきっぽから、円すい形の白い花が、空にむかっていっせいに咲くと、それはまるで、おおきな燭台にたてた、無数のキャンドルに、灯がともったようにみえるのです。 6年前のちょうどゴールデンウィークに…

身におぼえ、あってもなくても。

「マダムsabaは、ご在宅でしょうか?」 朝8時きっかりにかかってきた、一本の電話。 ”深夜早朝の電話に、よいしらせなし”とはいうけれど、まさにそれは、借金とりからの電話でした。 「12月にご利用の、60フラン(約七千円)のお支払いが、おすみでないよう…

クスクスを、ボナペティ。

レラは、わたしの「クスクスの先生」だ。 はじめて会ったとき。 レラがモロッコ出身ときいて、わたしが「クスクスが大好きだ」と猛アピールしたのが、そもそものことのはじまりだ。 ほどなくして、クスクス鍋と、オリーブの木鉢と、おタマと、スパイスをかつ…

バカンス上手な彼女

仕事がえりのアリアンヌが、その水仙をとどけてくれたのは、三寒四温の「寒」の日暮れどき。 つめたい風がぴゅうぴゅう吹くなか、水仙をカゴにつっこみ、お仕事バッグをたすき掛けにした姿もいさましく、自転車をこいできてくれた。 ぐるぐる巻きにした毛糸…

ホワイトデーのサプライズ?

世の中には、サプライズが好きなひともいれば、嫌いなひともいる。 すべての嗜好は、個人の自由だ、とおもう。 もんだいは、サプライズする人が「するか・しないか」を選べるのにたいし、される側にはまったく選択の余地が与えられていない、ということだ。 …

そのモチベーション。

おしりに火でもつかないかぎり、モチベーションを維持するのがむずかしい語学。 それでも日本にいたころは、おしりに火がつく機会がそこここにありました。 きゅうな海外出張、外国人のアテンド、英語のプレゼンテーション。 それがスイスで暮らすようになっ…

片思いのリモージュ

ひさびさに、恋に落ちてしまいました♩ 年にいちどの、カルージュのアンティークフェア。 ジュネーブに移り住んでから、ほぼ毎年のぞいているこの骨董市で、かならず立ちよるお店があります。 洗練されつつ、どこかあたたかみのある品々は、店主のカトリーヌ…

変人映画・愛。

変わってる人ですね、っていうのは、ほめ言葉じゃないかも。 そう気づいたのはもうだいぶいい大人になってからだ。 ユニークな人、とか、おもしろい人、とか。 いい意味が含まれている場合ももちろんあるけれど。 むしろ「こまった人ですね」とか「つきあい…

ちびまる子、でいられた日々。

実家でさがしものをしていたら、小五の日記がでてきた。 まず、字が汚くてびっくり。 それから漢字の少ないことにあきれてしまった。 が、読んでみると、これがなかなかおもしろい。 子どもらしいすなおな日記だなぁ、と思って油断していると、ひやっとする…

「unpretentious」で、いいね!

土よう日。 朝、台所にいってみると、食べ物がないことにきがついた。 ちょうど天気もよかったので、歩きがてら湖まで朝ごはんを食べに行こうということになった。 湖までは、ローヌ川沿いに歩いて3,000歩ぐらい。 (最近、一日一万歩をめざし、iphoneの万歩…

終のすみか、ではなく。

ドイツ人の友人夫妻ミハエルとサラが、「リタイア後の家を、ついに見つけた!」というニュースをもって、遊びにきてくれた。 ジュネーブには、かれこれ30年以上暮らしているふたり。 ミハエルが去年リタイアして、家を探しているとはつねづね聞いていたのだ…

エンドポリオチョコレート

ことし、わが家がクリスマスに用意したのは、「エンドポリオチョコレート」。 ひと箱購入すると、120人の子供がポリオのワクチンを接種することができる、というチャリティで、スイスのショコラティエ「レダラッハ」のチョコレートです。 https://www.endpol…

もみの木のブローチ

ふだん、アクセサリーもつけず、洋服もシンプルな飾り気のないものばかり、というIさんのセーターの胸もとに、そのブローチを見つけたのは、女ばかりで集まったクリスマス会でのことでした。 クリスマス会、といっても、ドレスコードは普段着。 教会の集会所…

ジコシュチョーに、胃もたれ。

ジュネーブの冬といえば「霧」。 アパートの下を流れるローヌ川も、冬の朝は、濃いミルク色をした霧のスープの底深くにしずんでしまいます。 町中がすっぽり冷蔵庫に入れられたみたいなこんな日は、きまって煮込み料理がたべたくなります。 などと思っていた…

金を、継いで。

日本には、KINTSUGIというすばらしい習慣があるのですね。 そういってわざわざ国際電話をくれたのは、シドニーに住むオーストラリア人のNさんである。 KINTSUGI? さびついた脳内ローマ字日本語変換は、なかなか変換候補をみつけてくれない。 あ。 金継ぎ、…

アントネッラさんの、路地裏オステリア。ヴェネツィア、つかの間アパート暮らし

夏の終わりのヴェネツィアは、アメリカ人観光客だらけ。 経済的に幅を利かせていいはずのアジア系や、地理的に有利なはずのヨーロッパ系は、いったいどこ? そう首をかしげたくなるほど、聞こえてくるのはアメリカ英語ばかりである。 アメリカ英語が苦手なの…

救いがたき女たちの通り。ヴェネツィア、つかの間アパート暮らし

アサリのだしと、青々しいフレッシュな香りのオリーブオイルが、たっぷりからまったモチモチの手打ちパスタ。 スパゲッティ・ボンゴレを口に運びながらわたしは、いつになく、ふかーく、心から、夫に感謝しているところである。 ジュデッカ運河をのぞむ、ザ…

エイミーさんのガラス。ヴェネツィア、つかの間アパート暮らし

旅にでかけたら、あそことここに行って、これを見て、あれを食べて。もりだくさんの計画と下調べをして、朝から精力的にうごきまわって、目一杯旅を楽しむ。 むかしは、そんなエネルギーがあったけれど、いま同じことをしたら病気になって倒れてしまうかもし…

裏窓の真珠夫人。ヴェネツィア、つかの間アパート暮らし

グッゲンハイム美術館の裏手にある、静かな住宅街に借りたアパートには、最上階にちいさな屋根裏風の小部屋がついている。 居心地のよさそうなリビングルームに、ダイニングキッチン、メインベッドルームだけで私たち夫婦二人にはじゅうぶん。 この屋根裏部…

義理のままはは。

まったく自覚はないが、いちおう私、ステップ・マザー(つまり、継母)なのである。 出会ったときには、とっくに成人していた、というのもあるし、遠くアメリカで暮らしているP君とSちゃんは、わたしなどよりよっぽどオトナで、しっかりしているからというの…

トレンチの魔法。映画「クロワッサンで朝食を」が教えてくれる、ファッションのちから

八月だというのに、このひと月ほどトレンチコートのことが頭から離れず、困っています。トレンチコートが欲しくてトレンチ探しをしているから、ではありません。 七月の終わり、入院中に観たこの映画。 「クロワッサンで朝食を」のせいなのです。

センス・オブ・ユーモア。チョコレート嚢腫の腹腔鏡手術〜海外の場合

ユーモアのちからって、すごい。 泣きたくなるような状況も、ぶつける先が見つからない怒りも、ちょっとした冗談で気持ちが楽になることってあります。 おもえば、職場のままならない人間関係も、仕事の壁も、プライベートな悩みも、ユーモアに救われたこと…

良くも、悪くも、ホンモノ

「今日の夕ごはんは、ブラスリーリップを予約しておきました」 パリで夕食をともにする約束をしていた、友人夫婦から連絡がはいりました。息子さんがパリに住んでいて、お店をいろいろ知っているからとお店の手配をかってでてくれたのです。 ブラスリーリッ…

パリソルド、まぼろしのナイトガウン

「フランス人は10着しか服をもたない」の中で、アメリカ人の著者ジェニファーが、パジャマがわりに着ていた穴のあいたスウェットパンツに、フランス人のマダムシックがギョッとする、というくだりがあります。 フランス人は10着しか服を持たない~パリで学ん…

MVP(最優秀パリマダム賞)をあなたに。

旅先で、食事は楽しみのひとつですが、外食がつづくと、楽しみにしていた土地の美味しいモノより何よりも「白いごはんにおみそ汁」が恋しくなってしまう、胃ヂカラの弱さがうらめしい今日このごろです。 そんなときには、無理してあっさりしたものを探すより…

母といふいきもの

少し前からブログに飽き足らず(と言えるほど更新していないのだけど)朝時間.jpというwebサイトで「世界の朝レポーター」というものをやらせてもらっている。 asajikan.jp 先日、そのサイトでアルザス風ピザについて紹介したのだが、たまたま別件で母と話し…

夫婦のカタチいろいろ。ドーレ夫妻のバカンス

わが家はローヌ川に面して建っているので、このローヌ沿いの森の小径をよく歩きます。 春から夏にかけては木々の緑がいいぐあいに木陰をつくってくれるし、もっと暑くなればアルプスの氷河から流れてくる川にドボンとつかって涼むこともできる、お気に入りの…

「マルシェ」ではじめる日曜日

日曜日。ちょっと早起きして、フランス領Divonneのマルシェ(朝市)へ。日本の母からのおつかいで、頼まれたものを買いにきました。 めざすはピンクのテント、Cookme ! https://www.cookme-shop.com グルメの都リヨンにあるスパイス・お茶の専門店です。

モルジュの休日

何もしないですごす休日が、一番ぜいたく。 わたしの周りのスイス人は口をそろえてそう言います。 しずかに本を読んですごす、とか ゆっくり料理をする、とか 一日中ぼーっと景色をながめてすごす、とか ただ近所を散歩する、とか。 でも私、この「何もしな…