くららの手帖

ローヌの岸辺暮らし、ときどき旅

外国語

失われしパンと猫

郵便物をとりにアパートのエントランス・ホールに降りてゆくと、掲示板の前で管理人のサントス氏が仁王立ちしているところだった。その視線の先にあるものは、みなくてもわかった。中央に猫の写真が印刷された貼り紙である。この貼り紙にはわたしも、数日前…

ノープロブレム:のらりくらりコロンビアの休日(3)

「ノープロブレム!」 注文したのは、エビのセビーチェよというと、ウェイターの男の子は、大きな黒い目をクリクリさせてそういった。 はずかしそうにわらうと、口もとから真っ白な歯がこぼれ、その笑顔はただでさえ若い男の子をさらに幼くみせた。 あんまり…

クスクスを、ボナペティ。

レラは、わたしの「クスクスの先生」だ。 はじめて会ったとき。 レラがモロッコ出身ときいて、わたしが「クスクスが大好きだ」と猛アピールしたのが、そもそものことのはじまりだ。 ほどなくして、クスクス鍋と、オリーブの木鉢と、おタマと、スパイスをかつ…

マダムかムッシューか、それが問題だ。

お母さん、お姉さん、おばさん、奥さん‥。女性の呼び方はいろいろあれど、マダム、と呼ばれるのは気持ちのいいものである。 はじめは、マダムという言葉のひびきに、なんだか特別ステキな大人の女性として認められたような気がしてうれしかったものだが、そ…

語学上達の秘訣。フランス語カフェレッスンに現れたかわいいライバル

英語(外国語)の習得って、多くの社会人にとって、永遠の「今年の目標」じゃないかなと思う。つまり、毎年目標にかかげるけれども、未達のまま、また翌年に持ち越すという。。 語学上達の成長曲線は、一定の割合で上昇カーブを描くわけではない、というのはよ…