SABAすたいる

スイスのくらし、旅のエッセイ、日々のできごと、おもうこと。

アントネッラさんの、路地裏オステリア。ヴェネツィア、つかの間アパート暮らし

夏の終わりのヴェネツィアは、アメリカ人観光客だらけ。 経済的に幅を利かせていいはずのアジア系や、地理的に有利なはずのヨーロッパ系は、いったいどこ? そう首をかしげたくなるほど、聞こえてくるのはアメリカ英語ばかりである。 アメリカ英語が苦手なの…

救いがたき女たちの通り。ヴェネツィア、つかの間アパート暮らし

アサリのだしと、青々しいフレッシュな香りのオリーブオイルが、たっぷりからまったモチモチの手打ちパスタ。 スパゲッティ・ボンゴレを口に運びながらわたしは、いつになく、ふかーく、心から、夫に感謝しているところである。 ジュデッカ運河をのぞむ、ザ…

エイミーさんのガラス。ヴェネツィア、つかの間アパート暮らし

旅にでかけたら、あそことここに行って、これを見て、あれを食べて。もりだくさんの計画と下調べをして、朝から精力的にうごきまわって、目一杯旅を楽しむ。 むかしは、そんなエネルギーがあったけれど、いま同じことをしたら病気になって倒れてしまうかもし…

裏窓の真珠夫人。ヴェネツィア、つかの間アパート暮らし

グッゲンハイム美術館の裏手にある、静かな住宅街に借りたアパートには、最上階にちいさな屋根裏風の小部屋がついている。 居心地のよさそうなリビングルームに、ダイニングキッチン、メインベッドルームだけで私たち夫婦二人にはじゅうぶん。 この屋根裏部…

良くも、悪くも、ホンモノ

「今日の夕ごはんは、ブラスリーリップを予約しておきました」 パリで夕食をともにする約束をしていた、友人夫婦から連絡がはいりました。息子さんがパリに住んでいて、お店をいろいろ知っているからとお店の手配をかってでてくれたのです。 ブラスリーリッ…

パリソルド、まぼろしのナイトガウン

「フランス人は10着しか服をもたない」の中で、アメリカ人の著者ジェニファーが、パジャマがわりに着ていた穴のあいたスウェットパンツに、フランス人のマダムシックがギョッとする、というくだりがあります。 フランス人は10着しか服を持たない~パリで学ん…

MVP(最優秀パリマダム賞)をあなたに。

旅先で、食事は楽しみのひとつですが、外食がつづくと、楽しみにしていた土地の美味しいモノより何よりも「白いごはんにおみそ汁」が恋しくなってしまう、胃ヂカラの弱さがうらめしい今日このごろです。 そんなときには、無理してあっさりしたものを探すより…

家カフェ&家飲みBGMにおすすめネットラジオ10局。冬ごもりのおともはTuneIn Radio

北欧インテリアがすてきなのは、寒くて家ですごす時間が長いから。 とどこかで聞いたことがあるのですが、冬はでかけず家にこもるのが楽しい季節ですね。(なにごともポジティブに♪) ホットチョコレートやコーヒーをいれて家カフェしたり、かんたんなおつま…

帰省がつらい?2016年の終わりに想うシアワセのかたち。

家族とすごせない日本人はさみしい。 新聞の投書欄にのっていたベトナム人留学生のことばです。 シンプルな一文に、逆に、どきっとさせられました。

そして肝心なスキーのこと。クランモンタナスキーバカンス(4)

スイスでスキーにでかけると、都市部のそれと人種の構成ががらりと変わるのにおどろきます。 スイスの都市部は、外国人比率が高く、アフリカ系、アラブ系、アジア系などいわゆる白人じゃない外国人も相当数住んでいます。 近郊のスキーリゾートには、とうぜ…

スイス&ニューヨーク流クリスマスごはん。クランモンタナスキーバカンス(3)

スイスに来て以来、クリスマスイヴのディナーは、毎年おなじメニューです。 Nut Hamと呼ばれるハムと、ザワークラウト、茹でたジャガイモ。 夫(スイス人)ファミリーに伝わる、伝統的なクリスマスディナーなのです。 飽食の現代にあっては、ずいぶん質素なメ…

ロイカーバードの温泉街にて、湧き出づるビジネスアイディア?クランモンタナスキーバカンス(2)

今年のはじめには、予定されていたアルペンスキー大会が豪雪のため中止になったほど、雪深いはずのクランモンタナですが、雪のないクリスマスをむかえています。 いちおうスキーはできるけれど、春夏スキーみたいなかんじ。標高1500mにあるクランモンタナの…

7泊8日のラゲージはエルベシャプリエ4兄弟。クランモンタナスキーバカンス(1)

たかがパッキング、されどパッキング。 どの旅行カバンにしよう? なに持っていこう? 荷づくりは、旅にまつわる悩みのタネでもありますが、個人的には楽しみのひとつでもあります。 クリスマス休暇を過ごすために、スイス・ヴァレー州クラン-モンタナにやっ…

ベルン、とある冬の日曜日の風景。未知なるスイスをもとめて。

二泊三日の母娘ミラノショートトリップ。せっかくなので帰り道はベルンで途中下車することにしました。 せっかくスイスの娘をたずねてきたのに、スイスを全く観光しないのもナンですし。 しかし、冬のオフシーズン、しかも日曜日、という二重苦のベルンです…

ミラノで発見!路地裏リストランテ。ガイドブックに頼らないレストランさがし

母がどうしても見たい!というので、予約して朝イチで見にいった「最後の晩餐」。 「人生の最後になにを食べたいか?」 そうきかれると、おあそびと承知の上でも、妙に真剣にかんがえてしまうのはなぜでしょう? 同様に「旅先で何を食べるか?」というのも、…

ヨーロッパの冬旅は、ショッピングでセンスをみがく。ミラノのドナテラ・ペリーニでプライスレスなお買い物体験。

母が日本からあそびにきました。 11月はスイスの超オフシーズンだと、何度も忠告したのにもかかわらず、です。 スイス観光のハイシーズンといえば、7月、8月のハイキングシーズンが有名ですが、もうひとつ、12月から3月までのスキーシーズンというヤマがあり…

サンデーブランチでプチっとぜいたく気分。ヨーロッパの(たいくつな)日曜日のすごしかた。

「こんどの日曜は、サンデーブランチにしませんか?」 出張でスイスにきている友だちがさそってくれました。 ランチでも、ディナーでもなく、ブランチ? なんだかそれだけでワクワクしてしまいます。 ヨーロッパの街は、日曜日になるとお店が閉まってしまう…

レーティッシュ鉄道の車窓から、鉄子の血がさわぐ。山岳リゾート・アローザですごすスイスの秋(10)

トラブルというのは、いつだって「よりによって」という時と場所でおきるモノである。 アローザでの一週間のトレッキングウィークも最終日。帰宅の途についた私たちの車のエンジンが停止したのは、スイス西端にある自宅から450kmはなれた、スイス東端の山中…

ワルサーさんの同窓会。山岳リゾート・アローザですごすスイスの秋(9)

朝、ホテルのロビーで、民族衣装をきたこどもたちとすれちがった。あまりにかわいらしくて目をうばわれていると、フロントの男性が言った。 「きょうは、アローザでワルサーの同窓会があるんですよ」 ワルサー?耳慣れないことばにとまどっていると、 「じつ…

見た目にだまされた、ゴージャスな一日。山岳リゾート・アローザですごすスイスの秋(8)

人は見ためによらずというけれど、山は登ってみなければわからない。 Setaという小山にはすっかりだまされた。 この日歩いたのは、Langwies(1377m)からBlackter Fürggli (2141m)まで、800m登って800mくだる、10kmを4時間かけてあるくというコース。 La…

雲のうえには何がある?山岳リゾート・アローザですごすスイスの秋(7)

今日はヴァイスホルン(Weisshorn)山頂の展望台に行ってみようという。 空はぶあつい雲におおわれ、山はたちこめる霧につつまれているというのにだ。 こんな日に展望台?と顔に書いてあるわたしをみて、夫がいった。 「雲がひくいから、きっと山頂は快晴だ…

マーモットクリームに、バンビステーキ?山岳リゾート・アローザですごすスイスの秋(6)

トレッキングメンバーのひとり、モントレーは動物さがしの名人だ。 「あ、あそこ」 小さくささやき、モントレーが立ち止まると、その視線のさきに動物がいる。それはまるで魔法か手品をみているかのようで、わたしは動物がみたくていつもモントレーにぴった…

干し草ベッドの非情なる現実。山岳リゾート・アローザですごすスイスの秋(5)

「グリュッツィ」(こんにちは) ひときわ古くて美しい民家。窓辺のゼラニウムに目をうばわれ、写真をとっていたら、玄関からおかっぱ頭の女性が顔をのぞかせ声をかけてくれた。 「まだやってますよ、よかったらどうぞ」 ひとなつこい笑顔につられて、おじゃ…

ハダカのおつきあい、にカルチャーショック。山岳リゾート・アローザですごすスイスの秋(4)

郷に入れば郷にしたがえ、とはいうけれども、サウナに入れば全裸になれ、という地元ルールには、さすがの私もいっしゅんひるんでしまった。 ホテルクルムアローザには、谷に面して全面ガラス張りのステキなスパエリアがある。上階にジャグジーもそなえた大き…

アルプスの少女(?)ミリアムの山小屋。山岳リゾート・アローザですごすスイスの秋(3)

アローザの谷をへだてて反対側に、ミリアムの山小屋はある。 「ちょうど、アプリコットケーキが焼きあがるわよ」 注文をとりにきたミリアムがいう。あまくてこうばしい香りがキッチンから漂ってくるのにきづくと、きゅうにお腹が空いてきた。 お茶のじかんと…

神秘的な雨の森で癒しのウォーキング&毒キノコ狩り。山岳リゾート・アローザですごすスイスの秋(2)

翌朝、目を覚ますと、そとは雨が降っていた。天気予報によると、最高気温6℃、最低1℃らしい。雲なのか霧なのか境目のはっきりしないもやの中に、向こう側に見えるはずの山もかすんでみえない。 こりゃ、今日はトレッキングはキャンセルかな?ホテルで1日のん…

名物トレッキングガイド・ハンスとの再会。山岳リゾート・アローザですごすスイスの秋(1)

9月末は、スイスの夏が終わりをつげる季節だ。夏のあいだフル回転で営業してきた山岳リゾートのホテルも、冬のスキーシーズンまでいったん店じまいするところが多い。 9月下旬になると、つめたい雨とともにストンと気温がさがり、空気がすっかり入れ替わった…

ストーリーあるモノのチカラ。大伯母の古時計のルーツをたどるショートトリップ。

ウォーキングの途中、ローヌ川から丘にのぼる坂道で、ある朝、ヨボヨボのおじいさんをみかけた。 ゆっくり、ゆっくり一歩ずつ。アディダスのブルーのジョギングパンツから伸びた脚は、夏の終わりだというのにすきとおるように白くて細く、カラフルなスポーツ…

チューリッヒ湖に浮かぶミステリアスなお城。ラッパーズヴィルで「ジャーニー」する

前回おはなしした、姪っ子Rちゃんのスロウすぎる結婚式。すっかり書きそびれたのが、二人が結婚式を挙げたチューリッヒ湖畔のちいさな街ラッパーズヴィルのこと。 新郎のC君がうまれ育った街であり、C君はここの警察官、Rちゃんは薬剤師として薬局を経営して…

ブレない女になりたい。ビアトリクス・ポターに学ぶシンプルライフ

ブレないひとになりたい、といつも思う。 やりたいこと、必要なもの、好きなもの、大切なことは何かがはっきりしていて、他人や状況に左右されない「自分」をもっているひと。 けれどもこれがなかなか難しい。 自分で選んだはずの進路も、壁につきあたったり…