SABAすたいる

スイスのくらし、旅のエッセイ、日々のできごと、おもうこと。

サンデーブランチでプチっとぜいたく気分。ヨーロッパの(たいくつな)日曜日のすごしかた。

「こんどの日曜は、サンデーブランチにしませんか?」

出張でスイスにきている友だちがさそってくれました。

ランチでも、ディナーでもなく、ブランチ?

なんだかそれだけでワクワクしてしまいます。

ヨーロッパの街は、日曜日になるとお店が閉まってしまうところが多くて、日曜日に買い物や外食をしようとすると、選択肢がかなり限られます。だいぶ前に日曜に会おう、と約束はしたものの、さてどこで会おうか?と頭をかかえていたところだったのでした。

そんなタイミングで友だちが提案してくれたのは、五つ星ホテルのサンデーブランチ

今さらですが、ブランチというのはBreakfast(朝食)とLunch(昼食)のあいのこ。ようはおそく起きた休日に優雅にだらだらといただく朝ごはん兼昼ごはんです。

そもそも、ブランチといえば、ねぼうしたながれで結果そうなったということはままあっても、わざわざ予約してでかけたりするようなイベント感はないものですが、五つ星ホテルのサンデーブランチとなると話は別!

ゴージャスな空間で、ゆきとどいたサービスを受けながら、ゆったりと五つ星ホテルの味をたのしめるとあって、地元の人たちにも大人気です。

しらべてみると、サンデーブランチできるホテルやカフェはけっこうあって、Sunday Brunch +都市名で検索するとずらりヒットしてきます。

ビュッフェ形式のところもあれば、セットメニュー式のところもあり、五つ星ホテルから庶民的なカフェまで雰囲気はさまざま。

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*こちらはセットメニュー式のホテルブランチ。ギフトとしていただいて、結婚記念日のときにいったときのもの。ここはこじんまりとして大人な雰囲気。カップルにぴったりなので、私たちもウエディングのギフトとしてときどき贈らせてもらってます。

今回のホテルはビュッフェ形式でした。

朝食メニューにくわえて、前菜からメイン、デザートまでちょっとしたコース料理なみの構成になっているので、まずは前菜、つぎはメイン、とお皿をかえながらゆっくり2時間、3時間かけて食事がたのしめます。

カニとかぼちゃのフラン、とか、和牛のゆず塩マリネ、などひとひねりあるメニューが、フィンガーフードのサイズのそれはそれは美しいプレゼンテーションでずらりとならび、おもわず目移りしてしまいます。

ブランチはひとつひとつのポーションが小さいので、好きなものを少しずついろいろ食べられるというのも、日本人サイズの胃袋にはうれしいところ。

もちろん、クロワッサンやパン、ペストリーも焼きたて。ローストビーフや卵料理などのオーソドックスなものも手抜きなし!よい食材を使っているのがわかり、その場でていねいに調理してくれます。

デザートもプチフールサイズなので、レモンクリームのエクレアやキルシュ入りのムースオショコラなど、試したいものをちょっとずつ全部お皿にとっても安心して食べきれます。

生ガキやロブスターまであったのには驚きましたが、みなさん、シャンパンやワインのグラスを片手にゆっくりゆっくりそれぞれの時間を過ごしていました。

このホテルでは5歳以下のお子さんは無料、ということもあって、お子さん連れの家族が多かったのですが、さわいだり駆け回ったりするこどもが一人もいないのにはびっくり。

みんなおとなしく食事するか、プレイルームにつれていってもらったりしています。子供にふりまわされて食事も会話もままならない、ということは皆無なので、大人は大人でゆったりしずかに楽しんでいるのです。

これだけ子供がいて、この落ち着いた雰囲気が保たれているなんて。日本のホテルのランチビュッフェのそうぞうしい雰囲気から考えると、ちょっとふしぎなかんじ。

ただ、よーく見ていると、いたずらしておこられてる子もいるのです。

3歳くらいの女の子が、紙のつみきをお父さんにふざけて投げました。

するとお父さんは女の子の目線までこしをおろし、静かな声で言いさとしはじめたのです。感情的に怒るのでもなく、ただせつせつと真顔で話すようすは、とてもちいさな子供を注意しているお父さんにはみえません。

ちいさな子供といえども、子供あつかいして頭ごなしにしかるのではなく、大人とおなじように論理的に話してきかせているのです。

女の子はさいしょキャッキャと笑っていたのですが、わらい一切なしのお父さんの雰囲気をさっすると、じーっとおとうさんの言うことに耳をかたむけはじめたのでした。

スイスに住んでいてつねづね、子供と犬が公共の場で、ほんとうにお行儀がよいのにはおどろかされているのですが(下手なおとなのほうがよっぽど迷惑だったりして。。)こんな風に地道にしつけられているからなのですね。

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*クリスマスツリーのマーケットでみかけた親子。

犬といっしょにするのはどうかと思いますが、スイスでは犬も子犬のときにトレーニングを受けるのが義務付けられています。犬といえども社会の一員。社会に受け入れてもらえるようなふるまいが求められるからなのだそう。

いっけんきびしすぎるようにみえますが、結果として社会にこころよく受け入れてもらえることになるのなら、犬にとっても、飼い主にとっても幸せなことなのかなとも思います。

かくいうわたしもここでは外国人というマイノリティ。社会の一員として受け入れてもらえるようふるまわなければ、と肝に銘じたのでした。

ちょっと脱線してしまいましたが、こんなふうに、子育てもようを観察したり、常連客の老夫婦が、豪快に白ワインをボトルでオーダーして、生ガキを何皿もおかわりしているのをみるのも楽しいものです。

日曜だし、朝だし、というのもあって、リラックスした雰囲気のなか素顔にちかい地元のかたたちの表情がみられるのもサンデーブランチならでは。

朝食とちがって時間にゆとりがあるからか、スタッフも客もゆったりとわきあいあいとした雰囲気なのです。

ロブスターをめぐって、他のお客さんとちょっとしたたのしい交流もできたり、朝のさわやかな空気のなか、友だちとも、ディナーのときとはまたちがった話をすることができたのでした。

こんどの日曜日は、サンデーブランチ、してみませんか?

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Photo by http://www.brunch.ch/fr/

*スイスでは、毎年8月1日の建国記念の日に、各地の農家でファーマーズブランチという一大イベントがあります。毎年、わたしたちが予約をしようとするころには、近場の農家は満席で、いまだ参加できていないのですが、来年こそはぜひ!と思ってます。