SABAすたいる

スイスのくらし、旅のエッセイ、日々のできごと、おもうこと。

夫婦のカタチいろいろ。ドーレ夫妻のバカンス

わが家はローヌ川に面して建っているので、このローヌ沿いの森の小径をよく歩きます。

f:id:sababienne:20170510002731j:plain

春から夏にかけては木々の緑がいいぐあいに木陰をつくってくれるし、もっと暑くなればアルプスの氷河から流れてくる川にドボンとつかって涼むこともできる、お気に入りの場所です。

f:id:sababienne:20170510002702j:plain

とくに今の季節は、鳥たちの大合唱がうるわしい事このうえなく♪

わけても歌の名手「ドーレ(黒歌鳥)」は、まるでオルゴールのような美声で、毎朝窓をあけては歌声にうっとりする毎日です。


Sounds of Nature Blackbird 1 Hour of the Blackbird's Song

先月、このドーレが「春の訪れとともにスイスにもどってきた」とラジオのニュースが伝えていました。

ドーレは渡り鳥。

冬は温暖な地方ですごし、春夏はスイスにもどってきて子作り・子育てをします。

ニュースによると、研究者のチームが夫婦のドーレにGPSをつけて、冬のあいだの行動を追跡調査したところ衝撃の事実が判明!

まず、南といってもスペインあたりだろう、と思われていたのが、はるか遠くアフリカまで渡っていたこと。

そして去年の春夏あんなに仲睦まじかった夫婦なのに、冬のあいだは全くの「別行動」をしていることがわかったのです。

しかもこれが別行動どころの話ではなく、

 妻:ガーナ

 夫:中央アフリカ共和国

行き先自体がそもそもまったく別。

アッサリしたものというか何というか。

子育てが終わればもう他人ってこと?と思いきや、今年の春スイスにもどってきた折には、ちゃんと元のパートナーと再会、ふたたび夫婦として子作り・子育てしている、ということがわかったのでした。

つまり、

 必要なときだけ夫婦。

 あとは自由!

 でも夫婦関係は継続。

合理化のきわみとでもいいますか。

世の中にはホントいろいろな夫婦のカタチがあるものですね♪

じつはこれ、ジュネーブで暮らしていて日々感じることでもあり。

実際に交流のある友人たちだけをとってみても、

  • 別大陸で別居婚
  • (ときに二重三重の)ステップファミリー
  • 事実婚
  • 同性婚
  • 養子と暮らすカップル

などなど。

それはもういろんな夫婦や家族のかたちがあり、ときに頭のなかで家系図を描かないとこんがらがってしまいそうになることもしばしばなのです。

そしてそれを特別視する、ということもなく、

「うちは、ママとママのボーイフレンドと僕の三人暮らしだよ」

とか、

「娘はチベットから養子に来たの。だからわが家の夏休みは毎年チベットですごすの」

とか、

「僕のが言ったんだけどね」

とか。

みんなサラリと自然体で言ってのけるのです。

聞くほうももちろんサラリ。

ちなみにワタクシ、まだこの「サラリと聞く」ことがなかなかできません。

いちいち「え?」と聞き返してしまったりして不粋なことはなはだしく。

サラリ聞けるようになるのが目下の課題です。

が、こうしていろんな家族のカタチを見ていると、ふと疑問がわいてくるのでした。

「ふつうの家族」の「ふつう」って何?

いいかどうかは別として、この「みんな同じじゃなくていい」というおおらかな空気はなかなか心地よいものです。

世界はひろし!

まだまだ未知なる夫婦のかたちが隠されているのかもしれませんね♪

f:id:sababienne:20170510002630j:plain

*ローヌの小径の終点は、ロバの親子が暮らす牧場。両親と子ロバのはずですが真相はいかに?