SABAすたいる

スイスのくらし、旅のエッセイ、日々のできごと、おもうこと。

MVP(最優秀パリマダム賞)をあなたに。

旅先で、食事は楽しみのひとつですが、外食がつづくと、楽しみにしていた土地の美味しいモノより何よりも「白いごはんにおみそ汁」が恋しくなってしまう、胃ヂカラの弱さがうらめしい今日このごろです。

そんなときには、無理してあっさりしたものを探すより、思いきって一食抜くのが簡単でききめがあります。

そんなわけでパリ3日目の今日は、朝ごはんをパスして、Rue de Bacから少し入ったところにあるちいさな美術館・Musee Maillolにでかけました。

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おめあては、画商ポール・ローゼンベールの企画展。

そして、、、

実はここにご近所のマダムたちに人気の美術館カフェがあると聞き、ほんもののパリマダムたちにまぎれて軽めのブランチをとろう!と思ったのです。

www.sortiraparis.com

ブラック、ピカソ、レジェ、マティスといった画家たちを、経済的に支えるだけでなく作品にも影響を与えつつ、世に出した画商ローゼンベール。

その半生をひもときながら、ストーリーに導かれるようにゆかりの画家たちの絵をみてまわる、というユニークな趣向の企画展です。

今の世でいうなら、起業家を支援するファンドみたいな役割を果たしていた「画商」という存在です。彼らがいなければ、せっかくの才能も埋もれたままになっていたのかもしれません。

この、あまり表にでてこないけれど、重要な役割を果たしていた「画商」という切り口で、絵を見るのは、はじめての体験。

絵の背景にある葛藤やエピソードに耳をかたむけながら、あらためて見るピカソやブラックは新鮮で、一枚一枚の絵が印象深く心に残るとてもすてきな企画展でした。

さて、企画展をあとにして向かったのは、美術館に併設のCafé des Frères Prévertです。

カフェ、という表示にしたがって、地下に降りていくとたどり着いたのは、もとはセラーだったという不思議な空間。地下というのとアーチ状の天井が隠れ家っぽい雰囲気をかもしだしています。

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写真:Musee Maillol

美術談義に花を咲かせていたグループを除いては、二人連れか一人の女性がほとんど。みな静かにおしゃべりしたり、思い思いゆったりくつろいでいました。

わたしも、ふかふかのクッションに体をあずけながら、パリマダムをさりげなく観察したり、見てきた絵を思い返したり、いやしのひとときです。

ランチメニューは軽いものばかりで、ブランチにぴったり。

わたしはキッシュとサラダのプレートに、ポットで熱い紅茶を注文しました。

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ところで、美術館にも、来る道すがらのRue de Bacにも、そしてこのカフェにも、すてきなパリマダムがたくさん。

胸がときめきっぱなしの私だったのですが、これぞ最優秀パリマダム賞!と胸が高鳴ったのは、いがいにもアジア系の女性でした。

それは、この美術館カフェでひとりお茶をしていた、まだ年若い女性。

ナチュラルなボブヘアに、すっぴん風のメイク、白いノースリーブブラウスに黒いボトムと、周りの華やかでゴージャスなパリマダムに比べると、地味といっていいいでたちなのにもかかわらず、誰にも負けないしずかな存在感を放っていたのです。

あんまりじろじろ見るのは失礼、と思いつつまたチラリ。

そうこうして気づいたことがひとつあります。

そう。圧倒的にたたずまいが美しい。あきらかにつけ焼き刃ではない姿勢の良さと、凛とした清潔感なのです。

もしかしたら日本人かもしれないな。そう思ったのは、それが着物を着慣れている人のたたずまいを、思わせるものだったからです。

あわてて、どっかと腰をおろしたソファからわが身を起こし、背筋を伸ばしたのはいうまでもありません。

かじりかけの着物修業に精を出そう!そう心にきめて、すっかり冷めてしまった紅茶を、飲み干したのでした。

《パリ覚え書き》Rue de Bac -- バック通り

今回、美術館によりつつ歩いたバック通り(地下鉄Rue de Bac駅〜デパートのボンマルシェ)。この小さな通りには、上品で高級そうなちいさなお店がいっぱい。

魚屋さんや果物屋ですらギャラリー?と思うようなセンスで品物が並べられていて、行き交う人やワンコも品が良い、気がします。

ダロワイヨ、ジャック・デュナン、アンジェリーナなどの高級食材・菓子店や、生地屋さんのToile du soleilやコンランショップなどのインテリアショップがならびます。

ボンマルシェの食品館や、その先にはLa Maison du Chocolatもあって、美味しいもの好きには魅力の界隈。

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ご近所のパリマダムたちも、この通りでスイーツを調達して優雅にお茶してるんでしょうか???妄想をふくらませてエクレアとマカロンをテイクアウトしてみました♪

通りでみかけたHotel Bac Saint Germainは、パリのアパルトマン風。いちどゆっくり滞在してみたいバック通りです。