朝、起きてみると、外は一面の雪。アパートの庭も、川沿いの木々の枝も、向こう岸の建物の屋根も。街じゅうがふわりと真っ白な綿布団をかぶっていた。 まだうす暗いアパートの広場には、だれの足跡もついていない。ふわり、ふわり。降るというよりは、宙を舞…
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