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スイスのくらし、旅のエッセイ、日々のできごと、おもうこと。

絵本の中のクニット君と、リアルのクニット君のお話。

ムーミンシリーズ全9巻を、読み終わった。 読みはじめたのは、東京でムーミン展に行ったとき。 アニメは子どものころさんざん観たものだけれど、そういえば小説は読んだことがなかったな、と思いたってからだから、かれこれ一年以上もかかってしまった計算に…

おしゃべりな猫

そとを出歩く時間がへったぶん、ベランダですごす時間がふえた。 「キャンドルの木」とよんでいる、マロニエの木が芽吹きはじめたなぁとおもったらもう、いまではそのキャンドルが花をつけている。 ベランダでごはんを食べたり、本を読んだりしていると、そ…

世にも美しい図書館が、教えてくれたこと。

どうして本を読まないといけないの? 夏休みがはじまる前、10歳になる甥っ子が不服そうに口をとがらせていた。 マンガだって、テレビだって、ゲームだっておんなじだよ。 どうして本じゃなきゃいけないの? そう問いつめられた妹は、困りはてていた。 「ため…

賢者の贈りもの、嵐のあとに。

6月もなかばをすぎると、スイスの短い夏のはじまりを告げる、ちいさな嵐がやってくる。それは、あっという間にやってきて、あっという間に去ってしまうのだけど、ちいさいからといってあなどれないパワフルさで、わたしたちをおどろかせる。 はじまりは、こ…

CAREにはじまり、CAREに終わる。ロンドン、ジュリアナズ・キッチンのアフタヌーンティ

ロンドン郊外。 地下鉄を、セントジョンズウッドの駅で降り、地図をたよりに道をたどっていくと、すぐにあたりは閑静な住宅街になる。 イギリスらしい、古くてかわいい家がならぶ通りを、行きつ戻りつしていると、屋根を修理中の職人さんが、ハシゴをおりて…

大蛇ボアの話が、できるおとなに。

ごく親しい人たちとの集まりは別として、いわゆる社交というものが、あまり得意ではない。 が、得意だろうが苦手だろうが、年末年始の社交シーズンとなると、重い腰を上げねばならぬのが大人、というものである。 先日も、でかけていった集まりで、六年ぶり…

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一滴の雨も降らない、かんかん照りが二週間ほどつづき、湖の花火大会が終わるころになると、こんどは夕立ちとかみなりが毎夕やってくる。 雨は、ひと夏ぶんの熱をはらんだ地面や、屋根や、木々や、空気や、人々の日焼けした肌に降り注ぐ。 一日、また一日と…

救いがたき女たちの通り。ヴェネツィア、つかの間アパート暮らし

アサリのだしと、青々しいフレッシュな香りのオリーブオイルが、たっぷりからまったモチモチの手打ちパスタ。 スパゲッティ・ボンゴレを口に運びながらわたしは、いつになく、ふかーく、心から、夫に感謝しているところである。 ジュデッカ運河をのぞむ、ザ…

良くも、悪くも、ホンモノ

「今日の夕ごはんは、ブラスリーリップを予約しておきました」 パリで夕食をともにする約束をしていた、友人夫婦から連絡がはいりました。息子さんがパリに住んでいて、お店をいろいろ知っているからとお店の手配をかってでてくれたのです。 ブラスリーリッ…

パリソルド、まぼろしのナイトガウン

「フランス人は10着しか服をもたない」の中で、アメリカ人の著者ジェニファーが、パジャマがわりに着ていた穴のあいたスウェットパンツに、フランス人のマダムシックがギョッとする、というくだりがあります。 フランス人は10着しか服を持たない~パリで学ん…

わが輩は犬ではない?不自由さのアドバンテージ。

いまは電子書籍があるから、海外で日本の本を読むのも昔ほど大変じゃない。テレビ番組だって無料動画サイトでほぼ同日に観られるし、電話もメールもチャットもインターネットのおかげで無料。 ひと昔前にくらべたらホームシックにかかる人は格段に減っている…

愚妻のミッシェル?オバマさんの胸キュンスピーチにおもうこと。

欧米人のほめ言葉は、ことば半分に聞いといたほうがよいよ。 この、友からのありがたい助言は、つねづね肝に銘じているところなのですが、コレばかりは別モノ!と思ったのが、オバマさんの大統領退任スピーチです。 終盤のミッシェル夫人に贈られたことばが…

「ドキドキしちゃう」岡本太郎の書。いいヒトになれなくて自己嫌悪な夜に。

小学生の甥っ子たちが、新年の抱負をかきぞめに書いたというので、なんと書いたのか聞いてみました。 「あきらめない」(甥っ子兄・小五) 「いっぱいたべる」(甥っ子弟・小一) 「思いやる」(甥っ子たちの母、つまりわが妹)