くららの手帖

ローヌの岸辺暮らし、ときどき旅

2023-03-01から1ヶ月間の記事一覧

無口で無愛想:コーニェ村日記(6)

2月9日(木)晴れ 6日間の滞在中、朝食のテーブルを担当してくれたウェイターさんが、今朝は注文をとる代わりに「紅茶ですね」とウィンクをよこした。毎朝紅茶を頼んでいたのを、ついに覚えてくれたのだ。最終日の朝というのが皮肉だけど、ちょっとうれしい…

考える人: コーニェ村日記(5)

2月8日(水)晴れ 村のカフェでアメリカン・コーヒーを注文すると、エスプレッソと(薄める用の)お湯がでてきた。ふざけているわけでもケンカを売っているわけでもなく、イタリアでアメリカン・コーヒーといえばこういうものらしい。アメリカ生活が長かった…

数独と山羊:コーニェ村日記(4)

2月7日(火)晴れ 肋骨にヒビが入ったかもしれない。脇側を打ったのに、痛むのが胸側なのが不気味だ。あんまり詳細は言いたくないのだが、リフト乗り場で横倒しに転んで、転んだところに金属製のレールがあったのだ。息をするたび、痛みとともにジャリジャリ…

愛の不時着:コーニェ村日記(3)

2月6日(月)晴れ 客室係いわく、客室の蛇口からでてくる水は全てスパとおなじ鉱泉水のため「飲んでよし、浸かってよし」らしい。ようするにエビアンやサンペレグレノが、蛇口をひねれば出てくるようなもので、ミネラルウォーターをペットボトルで買う必要も…

メインよりサイドが好き:コーニェ村日記(2)

2月5日(日)晴れ 朝、窓のそとを眺めてみると、あらためてコーニェが谷あいの村なのだなとおもう。山と山のゆるやかな稜線が交わる谷間の雪原には、もうすでにクロスカントリーをする人やそりで遊ぶ子どもたちが、散らばっている。 朝食のビュッフェは、ケ…